今から80年ほど前、岡部町に単線の鉄道が走っていました。起点は藤枝市の大手。ここから朝比奈川沿いに私鉄が走っていたんです。朝比奈川を跨いで、鉄道は横内村から内谷村を通り、子持ち坂を経由して終点玉取までの短い鉄道で、当時はお茶やシイタケの貨物が主力でした。少ない本数ではありましたが、朝晩を中心に旅客運送もやってました。二軸の小さな客車と小さな気動車が学生たちの通学の足になっていました。写真は途中駅の子持坂駅です。ここには小さな機関子があり、三軸のSLと客車改造の気動車の車庫がありました。本社もここにあり、お茶の商談に訪れる商人のための旅館もあったんですよ。

なんて言う構想の下に作り上げたのが、この岡部川鉄道と言う1/80スケールの鉄道模型レイアウトです。鉄道模型の雑誌で歴史のある「鉄道模型趣味」誌のtレイアウトコンテストに入選を果たしたレイアウトです。自宅の6畳間を占拠していたこのレイアウトも、御多分に漏れずに赤字経営には勝てずに、廃線の憂き目にあいました。今で当時の様子を写した写真と、当時の建物がガラスケースの中に保存されているだけになりました。もう二度とこんな大きなレイアウトは作れないなあ…。気力が続きません。趣味も若い時がパワーありますな。

レモン軍曹