新型コロナの10万人当たりの感染状況をまとめてみました
日本では新型コロナウイルスという呼び方をされるようになった、中国武漢から広がった肺炎などの病気は、全世界的にはCOVID-19と呼ばれるそうです。
「新型コロナウイルス」って呼び方は、もっと新しいコロナウイルスが発生したらどう呼ぶのかと突っ込みたくなりますが、日本でも緊急事態宣言が発令されたり多くの府県が解除されたり、いったい感染は広がっているのか、それほどでもないのか、実態のことも気になりますよね。
各都道府県ごとの感染者数や死亡者数といった数字は毎日公開されていますが、いったいウチの県は全国のなかで多いのか少ないのか、人口の多い県もあれば少ない県もあって、同じ人数でも意味合いが違ってきますよね。
そんなわけで、各都道府県の人口のなかでどれだけの割合の人が感染したり今治療を受けていたり、亡くなっているのかを計算して、一覧表にしてみました。
これを見ると自分の都道府県が全国のなかでどのくらい感染しているのかが分かると思います。
また感染者などの人数の割合の多い都道府県は、もともと人口の多い都道府県だったりするようにも見えると思います。
そんな感覚が正しいかどうかを見ることができるグラフがあります。
それを「散布図」と言います。
またその散布の状態から、感染者などの人数の割合と総人口との結びつきの強さを示す数字として「相関係数」というものもあります。これは別の言い方をすると、総人口から感染者などの割合をどのくらい正確に当てることができるか、逆に感染者などの割合からその都道府県の総人口をどのくらい正確に言い当てることができるか、という数字でもあります。
現在患者数、累積陽性者数、累積死亡者数、の3つのデータにおける、散布図を描いて相関係数を算出してみました。
まず相関係数を見てみると、
相関係数については
- 現在患者数 0.62
- 累積陽性者数 0.65
- 累積死亡者数 0.49
となっています。
どれも正の数字になっていますね。
これは、基本的に人口が多い都道府県は感染者数なども多い、逆に感染者数などが多い都道府県は人口も多い、ということを示しています。
ですが、現在患者数(長いので以下「現在数」と呼びます)や累積陽性者数(同じく以下「陽性数」)が0.6以上あるのに、累積死亡者数(同じく以下「死亡数」)は0.5程度ですよね。
これは、現在数や陽性数よりも、死亡数のほうが複雑な理由が考えられるということを意味します。
そういうことが分かったうえで散布図を見ると、死亡数においてより顕著に表れている傾向として、北陸3県(石川・富山・福井)が目立ったひとつのグループになっているようにも見えます。他にもいろいろと気がつくことがあるかと思います。
ただし、ここで示されていることは、結果から導かれたつながりであって、因果関係については何も説明をしていません。極端に言うと「理由は分からないけれど、そうなっている」ということです。
コロナに関しては、日々刻々と事態が変わり、新しい知見も出されています。
この資料も参考のひとつとして、正確な情報をもとにご判断していただけたらうれしいです。
ともあれ、一日も早く終息して欲しいですね。